トップメッセージ

グループ各社の専門性を高め、シナジーを発揮することで、
グローバルなオンリーワン企業集団への成長を目指します

株主の皆様には日頃より格別のご高配を賜り、厚くお礼申しあげます。
「中期経営計画2020」の振り返りと、さらなる飛躍を目指し策定した
「新・中期経営計画2023」について、ご説明申しあげます。

代表取締役社長 堆 誠一郎

新中計を見据えグループ体制の確立を推進し、「中期経営計画2020」は計画を達成

2020年5月期は、後半に新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、先行きが不透明な状況となりましたが、様々な取組みの成果が実を結び増収増益となり、「中期経営計画2020」最終年度の数値目標は概ね達成することができました。

「中期経営計画2020」の期間中は、法改正やコーポレートガバナンス・コードの見直し等により開示書類の記載内容が拡充され、一方では働き方改革の進展により業務効率化が求められるなど、ディスクロージャー&IR事業を取り巻く環境には大きな変化がありました。

連結業績ハイライト

そのような環境の中、当社グループは多様化する顧客ニーズを捉え、グループ各社の専門性を活かした取組みを進めてまいりました。法定開示書類作成支援ツールの上位機種「X-Smart. Advance」や開示書類の作成支援を行うアウトソーシング業務は、働き方改革の推進、開示業務の複雑化を背景に導入顧客数が大きく増加しています。また、情報開示のグローバル化による翻訳ニーズの拡大に対応するため、(株)十印、(株)サイマル・インターナショナルを子会社化し、海外拠点の構築、リソースの強化を行いました。これにより当社グループの通訳・翻訳の事業規模は、日本の通訳・翻訳業界において最大級の規模となっています。

このように拡大するグループ全体の戦略機能と管理機能の強化を行うため、2019年12月には持株会社体制へ移行し、総合力を発揮する企業集団としての体制の確立を進めてまいりました。

「グローバルなオンリーワン企業集団への成長を目指す」ことを基本方針とし、「新・中期経営計画2023」の達成を目指す

「中期経営計画2020」で強化した基盤を活かし、新たに策定した「新・中期経営計画2023」ではグループ各社の専門性の強化、グループシナジーの発揮を通じ、お客様の企業価値拡大に貢献するために必要な専門性の高いサービスを提供するコンサルティングファームとして進化することで、「グローバルなオンリーワン企業集団への成長を目指す」ことを基本方針としております。

事業環境分析

当社グループを取り巻く環境は、引き続き株主総会プロセスの電子化、開示書類の記載拡充傾向など継続的な対応が必要な取組みに加え、新型コロナウイルス感染症拡大による生活様式の変化や証券取引所の市場区分の見直し、テレワーク実施企業の増加による決算作業の業務効率化など、様々な課題があると認識しています。

顧客課題を解決する踏み込んだサービスの提供として、法定書類においては、X-Smart.シリーズの操作性向上、機能拡張による作業効率の改善、開示アウトソーシングなどのコンサルティングサービスの強化、「ネットで招集」をはじめとした電子化への対応強化を引き続き行います。また、拡大する任意開示の領域では、注目されるESGにおける開示サポートやウェブサイトをはじめとした開示媒体の多様化への対応を充実させていきます。

今後さらにニーズが高まることが予想される通訳・翻訳分野では高付加価値かつ効率的な多言語サポートサービスを展開します。(株)サイマル・インターナショナルが提供する遠隔同時通訳プラットフォームの「interprefy(インタープリファイ)」や(株)十印のAIを組込んだ自動翻訳ツール「T-tactAN-ZIN(アンジン)」なども活用し、質の高いサービスの提供を行ってまいります。

これらの取組みを着実に実行するには多様な専門性をもつ従業員が意欲を持って活躍できる環境が必要です。さらなるダイバーシティの充実に向けて取り組むことで、多様な力を結集することができる強い企業集団であり続けることを目指します。

「新・中期経営計画2023」における基本方針

本計画ではグループ全体で売上高300億円達成を目標としています。創業以来培ってきたディスクロージャー&IRを中心とした顧客基盤に加え、当社グループ全体の顧客基盤を活用した新たなサービス展開も視野に入れ、事業環境の変化に柔軟かつスピード感を持った取組みを進めてまいります。

本計画実現のために積極的な成長投資を引き続き実施していく方針ですが、株主の皆様への配当については、安定配当を基本方針としています。2021年5月期は、昨今の新型コロナウイルス感染症による日本経済の先行き不透明な状況や、今後の当社グループの業績への影響等を考慮し、年間配当は54円(中間配当27円、期末配当27円)を予定しています。

当社グループは「新・中期経営計画2023」を着実に実行し「グローバルなオンリーワン企業集団」として、さらなる飛躍を実現してまいります。株主の皆様におかれましては、当社グループの戦略をご理解いただき、変わらぬご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2020年8月
TSR、配当