社外取締役 井植 敏雅
社外取締役 井植 敏雅

ガバナンスは将来の成長に向けた大きな原動力

人々の生活基盤の脆さや無力感、一方で、人々が問題に立ち向かおうとする時の賢明で前向きな力。その両方を知ることになった2020年。明らかに生活、仕事の仕方が変わる節目になります。
変化の中でどんな企業が生き残り、成長し続けるのでしょうか。答えはシンプル、存在感そのものになる「ぶれない軸」を持ち、競争に勝つ「高い技術力、パッケージ力」があり、同時に市場接点力、言い換えると「顧客との距離が最も近い」企業が生き残ります。もっと簡単なキーワードで言い換えれば「軸=集中」「技術力=精度」「顧客接点力=スピード」となります。
当社は昨年度から、将来に向けての大きな挑戦状を出してきました。TAKARA & COMPANYという事業グループ化をしました。そしてサイマル社を仲間に迎えました。どれも将来への道を切り拓く為、上記のキーワードの強化への思い切った、大きな挑戦です。
企業は呼吸しています。ガバナンスとは健全にその呼吸をさせる事です。決して箱の中に閉じ込めるものではありません。そしてその呼吸は将来に向けて成長しようとする力の原動力です。企業競争も「陣取り合戦」という穏やかなステージから「生き残り競争」のステージにさらに明確に変わります。社長のリーダーシップの下、大きく深呼吸して、皆で出した挑戦状に答えを出していきましょう。

社外取締役 関根 近子
社外取締役 関根 近子

多角的な思考・視点で企業価値向上に貢献

2019年12月にTAKARA & COMPANYとして持株会社体制に移行し、これまで以上にグループ会社個々が「社会の公器」としての自覚と「自立性・変革力」が求められていると考えます。この体制変化と、その後コロナ禍の1年間は、取締役会での議論が中長期視点で語られているか、企業価値向上に資するものであるかどうかの観点からの助言を心掛けてきました。また、当社グループの事業領域は初めてでしたが会社の持続的成長や企業価値向上を実現する根幹は同じと思っています。これまで経験したビジネスモデルとは異なるからこそ、独立社外取締役として社内の取締役の中にある暗黙の了解や、当たり前のことに対して「疑問、チェックする感度、視点」を大事にしています。
当社グループの価値創造の源泉は「お客さまとの関係性」「人財」「専門知識やノウハウ」であるとトップがコミットメントしています。今こそ、TAKARA & COMPANYが経営環境の変化に柔軟に対応し、多角的な思考・視点を持った集団としてのさらなる飛躍を期待するとともに、社外取締役として貢献したいと考えています。

社外取締役 椎名 茂
社外取締役 椎名 茂

経営コンサルティングの経験を活かし、当社のグローバルに向けての発展に努めます

世界中がインターネットで繋がり、ありとあらゆる情報が飛び交うネット社会。ビジネス、金融、政治等、各分野において世界的なボーダレス化が進むだけでなく、その自由度も増してきています。どの分野においても自由度が増すにつれて重要になってくるのが、何をしたいのかという「ビジョン」と、何を目標にするのかという「戦略」、何をして結果どのような状態になっているのかという「ディスクロージャー」です。現代社会においては、ディスクロージャーの重要性は高まるばかりです。特に、デジタルテクノロジーを駆使した正確・最新・最適な情報開示の在り方、グローバルへの効果的で適切なメッセージの発信は、さらなる成長を狙っている企業において最も重要な経営戦略の一つとなるでしょう。
私は長らくグローバル規模のコンサルティングファームで経営コンサルティングを実施してきておりました。その後ブロックチェーンを活用した最新テクノロジー企業を立ち上げ、2021年8月に当社の社外取締役に就任しました。これらの経験を活かしつつ、当社がさらなる最新テクノロジーを駆使したサービスを展開し、グローバルに向けて発展していけるよう努めてまいります。

社外監査役 松尾 信吉
社外監査役 松尾 信吉

専門家の立場から当社の企業価値向上に寄与する指摘や助言を実施します

私は公認会計士であり、当社が営むディスクロージャー支援サービスには、会計監査、IPO支援等の業務を通じて長年接してまいりました。その社会的意義やビジネスの特質については、十分に理解しているつもりです。
当社は、2019年12月2日に、宝印刷からTAKARA & COMPANYへと社名を変更するとともに、持株会社体制へと移行しました。2020年3月31日には、通訳・翻訳サービスを営むサイマル・インターナショナルを子会社化しています。当社は今まさに、さらなる成長に向けた大きな挑戦のさなかにあると認識しています。
変革期にある会社には、リスクを的確に認識・評価したうえで、時に果断な意思決定を行うことが求められます。私は社外監査役として、専門家としての知見を活かすのはもちろん、ビジネスの状況や置かれた環境も踏まえながら、当社の企業価値の向上に寄与する指摘や助言を行っていきたいと考えています。

社外監査役 高野 大滋郎
社外監査役 高野 大滋郎

法律の専門家の立場から、当社の厳格なコンプライアンス遵守に貢献

2021年8月に新たに社外監査役に就任いたしました。私は、2005年に弁護士登録をして以来、訴訟等の紛争案件を中心に、倒産・事業再生、M&A、資金調達、企業不祥事等、企業法務の様々な案件を取り扱ってきました。近年は、幅広い法分野の経験と、大手証券会社の引受審査部門へ駐在した際の知見を生かして、スタートアップのIPO支援や、IPO後の上場企業法務のサポートに特に注力しております。
ディスクロージャー・IRやIPOの支援サービスを提供する当社グループとは、立場の違いはあれど、同じ目的・理想を持った同志であると感じております。
TAKARA & COMPANYは、2019年の持株会社体制への移行、2020年3月の通訳・翻訳会社のサイマル・インターナショナルの子会社化等、さらなる成長に向けた大きな挑戦をしているところです。その一方で、TAKARA & COMPANYを取り巻く事業環境は、情報技術の進展、新型コロナウイルスの拡大の影響等により、急激に変容しています。その一例として株主総会を挙げても、2020年からハイブリッド型バーチャル株主総会が実施されておりますが、2021年6月の産業競争力強化法の改正により、経産省の確認等の一定の条件下で、オンラインだけで完結できるバーチャルオンリー株主総会が実施できることになりました。また、2019年の会社法改正により、すべての上場会社が利用を強制される「株主総会資料の電子提供制度」(株主総会参考書類等の総会資料を自社のウェブサイトに掲載し、株主に対して当該ウェブサイトのアドレスを書面により通知した場合に、株主に対して適法に提供したものとみなす制度)が創設され、2023年の株主総会から利用されることが予定されております。
TAKARA & COMPANYには、ディスクロージャーとIR領域のリーディングカンパニーとして長年培った知識・ノウハウ・専門性を武器に、事業環境の急激な変容に柔軟に対応し、新たな価値を創造していくことを期待していますし、それができると信じております。
新たな挑戦、変革をしていく会社においては、意図しない法令違反等が発生してしまうリスクが高まります。個人情報漏洩にしても、労務不祥事にしても、それが意図しない事案であったとしても、厳格なコンプライアンスが求められる昨今、企業の成長を阻害するファクターになってしまいます。
私は、弁護士という法律の専門家としての社外監査役の立場、また、TAKARA & COMPANYの同志として、当社グループの成長阻害要因となる法令違反等が発生しないように、一所懸命監査に努める所存です。