リスク及び変動要因

当連結会計年度末において当社が認識している経営成績、財政状況及びキャッシュ・フロー等に影響を及ぼす可能性のあるリスク及び変動要因は以下に記載するとおりですが、当社では、これらリスクの発生に伴う影響を極力回避するための努力を継続してまいります。


1情報の管理

当社が取扱うお客様のデータの中には、インサイダー取引規制に該当するものも含む開示前機密データや個人情報があり、万一情報漏洩や情報流出が生じた場合は、当社の信用および業績に影響を与える可能性があります。このため、当社においては、プライバシーマーク認証の取得や情報セキュリティに対応するためのISMS認証の範囲を限定して取得するなど、システムと運用の両面で整備、強化するとともに、インサイダー取引管理規程をはじめとする諸規程を制定し、従業員教育を徹底するなど機密保持に努めております。
お客様に対するサービス内容は、EDINETをはじめとしたディスクロージャーのIT化の流れを踏まえ、IT技術を有効に活用したものとなってきております。そのため、当社は情報漏洩の事故防止の観点からお客様の情報セキュリティの確保を最重要課題と位置づけ、より強固な管理体制の構築に努めております。
また、当社内の資料等につきましても、情報管理規程の見直しを行い、更にその施行細則である情報管理実行マニュアルを制定・運用し、情報の管理に努めております。

2ディスクロージャー関連法令等の改正及び会計基準の変更による影響

当社事業の根幹であるディスクロージャー関連書類の多くは、金融商品取引法および会社法に基づいて作成されておりますが、近年は投資家保護の観点等から、より適切な開示内容が求められ、法律や関連する諸制度の改正が頻繁に行われております。
また、わが国の会計基準はIFRSとのコンバージェンスを進め、ここ数年、数多くの改正が行われ、引き続き様々な検討がなされております。
さらに、株主総会プロセスの電子化に係る議論が進められ、当社の主要な製品である株主総会招集通知の印刷に対しても何らかの影響が予想されるところであります。
これらの改正等により、当社が受注しているディスクロージャー関連書類は、記載内容の変更等に伴いページ数や必要部数の増減が生じるなど、当社の売上に影響を与えることがあります。
EDINETの高度化など、ディスクロージャーの開示手段及び方法も度々変更されており、大規模なシステム改修を行うことによって、お客様のディスクロージャー実務の支援を継続しなければならない場合もあります。
当社は、このような改正の動向を一早く把握し、対応策を素早く講ずることができるよう、常にディスクロージャー制度や会計基準に関するあらゆる情報を収集・分析するとともに、社内各部署と十分に情報共有を行い対応しております。

3退職給付関係

退職給付に係る負債は、退職給付債務と年金資産の動向によって変動しますが、数理計算上の仮定に変動が生じた場合、又は運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

4株式市場からの影響

当社が専門領域としているディスクロージャー関連書類の作成につきましては、有価証券報告書や株主総会招集通知などの継続開示書類と、株式の新規上場時の申請書類やファイナンスに関する書類などの不定期開示書類とがあります。このうち不定期開示書類関連の受注につきましては、株式市場の影響を受け、当社の売上及び利益は大きな影響を受けることがあります。
当社は、この影響を軽減するため、継続開示書類を積極的に受注すべく営業活動を展開し、お客様のニーズに的確に応えるサービスの提供に努めることにより、業績の安定を目指しております。
また、上場会社数の減少は、当社にとってお客様の減少に繋がることから、売上及び利益の減少要因となります。

5売上高の季節的変動

当社の売上高は、お得意様の決算期が3月に集中していることに伴い季節的変動があり、第1四半期(6月~8月)の売上高が他の四半期に比べて高くなる傾向があります。